タイムカードや勤怠管理ソフトは、一般的に信用性が高い労働時間記録とされています。
仮に、相談時点でタイムカード等が労働者の手元になくても、裁判所などを通じてタイムカード等を開示させ、労働時間を立証していくことができます。

また、職種によっては、業務日報の作成・保管が法令で義務づけられている場合があります。
例えば、トラック運転手の場合は、運転日報等の作成・保管が車両運送法という法律で義務づけられていますので、これを開示させて労働時間を立証していくことができます。
トラック運転手の方は、かなりの長時間労働をしていることが多く、残業代が高額になる傾向があります。

店舗で接客をする業種では、通常は店舗の開店時刻・閉店時刻が決まっています。
これらの時刻は争いになることが少なく、かつ、開店前の準備時間・閉店後の片づけの時間なども合理的推測がある程度可能です。
これらの業種では、タイムカード等がなくても、店舗の開店時刻・閉店時刻を手掛かりに残業代請求ができることが多いです。

こうしたケースでは、メール送受信記録、在館記録、交通系ＩＣカードの記録、手帳、メモなどの証拠や間接的な事情を積み重ね、労働実態を具体的に主張していくことが重要です。
弁護士の専門性により、残業代の解決水準に差が出やすいケースといえます。