女子中高生向けに法曹(裁判官・検察官・弁護士)のお仕事を紹介するシンポジウムに、
講師の1人として参加してきました。
このシンポジウムは、日弁連と内閣府等が共催して、
男女共同参画推進事業の1つとして行われたものです。
昔に比べて、女性の法曹人口は増えましたが、それでもまだまだその割合は低いです。
女性の割合は,裁判官が24%,検察官が22.4%,弁護士が18.1%だそうです
(出典:『弁護士白書2015年』)。
しかし、私自身、女性弁護士として働いている中で、
女性の法曹が必要とされていると感じる場面が少なくありません。
例えば、男性からのDV被害を受けている方、セクハラやマタハラで悩んでいる方など、
女性弁護士にしか相談できないという方も多くお見かけします。
このように、女性の法曹が必要とされているのに、実際はその割合がとても低いという現実に対し、
もっと女性の法曹を増やそう、興味を持ってもらおう。
そのためには中高生のうちから法曹の仕事を知ってもらおう、ということで、
今回のシンポジウムが開催されることになりました。
正直、中高生のうちからこういったシンポジウムに参加する方は少ないんじゃないか
と心配していましたが、約100人もの方に参加していただきました。
年齢から経歴まで様々な法曹が集まり、それぞれが法曹になった経緯や仕事の内容などをお話ししました。参加者の女子中高生の方も、時間がオーバーするくらいに、色々な質問をしてくれました。たくさんの女子中高生が法曹の仕事に興味を持ってくれたのが分かり、嬉しかったです。
私も他の法曹の方のお話を聞くのはとても興味深かったですし、
自分自身の弁護士になった経緯などをお話するうちに、初心を思い出すことができました。
司法試験合格者が増えて弁護士の就職難と言われることもありますが、
実際には、弁護士が足りていない地域はまだまだたくさんありますし、
女性の弁護士もまだまだ少ないです。
今日参加してくれた方が将来法曹になってくれれば嬉しいなと思いました。
(弁護士 近藤里沙)