6月9日,埼玉弁護士会が主催した集団的自衛権の行使に反対するパレードに参加しました。
当事務所からは,弁護士7名,修習生1名,事務局9名,赤ちゃん1名が参加しました。
パレードのコースは埼玉県庁から浦和駅西口で,全体の参加者は560名(主催者発表)。
盛況だった昨年11月の秘密保護法反対のパレードを上回る人数となり,現在政府が推し進める集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を目指す政策への市民の危機感を示す結果となりました。
埼玉弁護士会は,集団的自衛権について,「政府が解釈改憲により集団的自衛権の行使を容認しようとする政策は立憲主義を根底から覆すものである」ことから,これに「断固反対」しています(埼玉弁護士会総会決議)。
立憲主義とは,平たく言うと,権力を憲法で縛ることによって,基本的人権を保障するとの考えです。
つまり,政府は,憲法の規範に反しないように活動しなければならないとされています。
しかし,これを解釈改憲などと言って時の政府が自由に変えることができるとなると,
憲法で縛られる側が,その規範を自由に変更できることになってしまいます。
これでは,何のための立憲主義なのかわかりません。
現在,安倍政権は,安保法制懇という安倍首相の私的諮問会議(メンバー全員が行使容認派)の結論ありきの報告書を,あたかもとても権威があるかのごとく扱って,十分な議論もしないまま,集団的自衛権行使容認の解釈改憲を閣議決定や法律改正によって実現しようとしています。
現在議論されているケースは,そのほとんどが個別的自衛権で対応可能なケースですし,いったん集団的自衛権が行使できることとなると,その範囲は限りなく広がってしまい,近い将来,日本が戦争に巻き込まれることも十分考えられます。
こんな重要なことを,世論を無視したまま,決めてしまっていいはずがありません。
下の写真は新日本婦人の会ほか女性の方々(左)と埼玉土建ほか労働組合の方々(右)です。
当事務所は,この間,学習会などを通して,
集団的自衛権の行使容認に反対する取組みを行ってきました(講師派遣のご依頼はこちら)。
埼玉弁護会でも,7月に大規模な集会を予定しています。
ぜひご参加いただき,一緒に反対の声を上げましょう。
(弁護士 増田悠作)