趣味から平和を考えるシリーズ①
『平和を歌うL’Arc~en~Ciel』
先日,ライブに行ってきました。
国立競技場が解体されるのを機に,国内のアーティストを集めたイベントで,
2日目は海外で活躍するアーティストが集合しました。
私は,ラルクアンシエルが大好き(というか人生の一部)です。メロディや演奏,パフォーマンス,メンバーのかっこよさが好きなのですが,最近「集団的自衛権」が議論されている現状を見ながら曲を聴くと,改めて「平和」を強く訴えている歌詞が多いなと感慨をもって聞いています。
hydeさん自身も、あるアジアでのライブで、「日本には『もう戦争を絶対しない。そのために武器も持たない。』というとても素敵な法律があるんです。」と憲法9条の存在を,アジアのファンに対してとても誇らしげに語っていました。
安倍政権の「集団的自衛権」の議論では,事例を想定して限定行使するなどと主張しています。
その事例自体も集団的自衛権の行使が必要とは解されない事例や,実際に起こりえない事例が挙げられているという問題があります。
しかし,根本的な問題として,自衛隊が海外で武力行使をした場合,「日本人が外国人を殺し,或いは殺される」結果が起きる可能性は否定できないはずです。
「あなたに死んでも殺めて欲しくもない。お願い・・・」(DAY BREAK’S BELL)
という当たり前の国民感情が全く議論の前提とされていないことに非常に怖さを感じています。
武器輸出三原則の緩和も,誇り高き「もの作り」名人であるはずの,日本人が作った武器が人殺しに使われることになります。武器の存在が争いを生み,また争いを拡大させているのではないでしょうか。
「晴れ渡る日々に 争いの道具が 消え去るときをいつか君に見せたいな」(Link)
ただ,世論調査を見ても,国民は慎重な意見を持っています。口先だけの必要論に対して,「平和」を望む声は説得力を持って,多くの日本人の心に広がっているように思います。
憲法9条を足かせのように捉えるのではなく,ノーベル平和賞受賞を目指している運動や,ラルクのように,極めてシンプルに「素敵なもの」として捉え,誇りを持って海外へその素晴らしさを伝えていければいいのではないでしょうか。
「目覚めたら変わっているといいな。争いの終わった世界へと・・・」(星空)
(弁護士 金子直樹)