7月1日,安倍内閣は,集団的自衛権行使を容認する閣議決定を行いました。
日本国憲法第9条を蔑ろにする暴挙です。
「限定的だ」と説明していますが,とんでもありません。
このままだと,69年間,たった一人の人間も殺すことがなかった自衛隊が,
世界各地に派兵され,ついに人間を殺すということになりかねません。
また,戦争になれば,現在は稼働していないものの,
使用済み燃料棒が大量に保管されている原発が長い海岸線沿いにあるわけですから,
ここに攻撃を受ければ,福島第一原発事故以上の規模での放射能被害が発生するのも確実です。
つまり,私たちにとって,決して無関係なことではないのです。
それだけではありません。
これまで持っていなかった新しい種類の兵器も導入しなければなりませんから,
当然,防衛費は今後増大すること間違いありません。
日本の予算を家計に例えてみると,460万円の収入があるものの支出は900万円。
この穴埋めのために毎年400万円以上の借金をしていて,
借金総額は1000万円ということになります(概算ですが)。
そうすると,新しい兵器を買うためには,さらに借金を増やすか,
支出を抑えるか,はたまたその両方を行うしか方法はありません。
しかし政府は,法人税は減税しようとしています。
そうです。
結局,消費税のさらなる大幅増税を行うか,
医療費・年金・介護費用等を大幅に削るかしか方法はないのです。
これは直接「殺す」ことにはなりませんが,間接的に私たちを「死に向かわせる」ことになります。
しかし,希望はまだ十分にあります!
閣議決定だけでは自衛隊を海外に派兵することはできません。
法律を変えたり作ったりする必要があります。
政治家は世論の動向に敏感です。
今まで以上に,集団的自衛権行使容認に対する反対の動きを行い,世論を喚起しようではありませんか。
7月4日(金)12時~
埼玉憲法会議主催で,県庁から浦和駅まで
「集団的自衛権行使容認の閣議決定に反対し撤回を求めるパレード」を行います。
7月7日(月)17時30分~
大宮駅東口にて,埼玉弁護士会大宮支部主催の
「集団的自衛権行使に反対する埼玉弁護士会の集会」の宣伝活動を行います。
7月10日(木)18時~
当事務所(埼玉中央法律事務所)で「若者は戦場へ行くのか」というテーマで学習会を開催します。
参加希望の方はFAXまたはお電話にてご連絡ください。
【申込み用紙(PDF)】
是非,ご参加下さい。
一緒に世論を盛り上げましょう。
(弁護士 青木努)